主人公の名前は「美月」。美月は小学校4年生の女の子で、いつもおしゃべりで明るい性格だった。しかし、ある日を境に、美月は突然無口になってしまった。親も先生も、彼女が何か言いたいことがあるのではないかと思いながらも、美月は語ることはなかった。そんなある日、美月は、学校で新しくやってきた転校生の男の子「バックス」と出会う。バックスは、日本に初めてやってきた外国人であり、美月は彼の独特な名前や髪型に興味を持って話しかけてみた。最初は英語の答えを返すバックスだったが、美月があまり喋らないことに気づき、彼女の言葉が通じるまでゆっくり話をするようになった。
そして、数日後のある日、美月はクラスメイトがいじめられているのを見かける。彼女は話しにくい性格であったが、バックスに相談することにした。すると、バックスは自分も同じようなことを経験したことがあったことを打ち明けた。美月は驚き、彼の話を詳しく聞くことにした。彼は昔、家族や友達からイジメを受け、それが原因で日本に逃げて来たという。その話を聞いた美月は、バックスを信じることができた。そして、彼女はバックスに助けられたいじめられっ子にも、バックスに言ってもらいたいと伝えることができた。
そんな美月とバックスの触れ合いが続く中、美月は徐々に自分の抱えていた事情を話すことができるようになっていた。そして、美月が口を開きだしたのは、「バックス」という名前の理由だった。
それは、美月が5歳の頃、両親と一緒に外国旅行に行った際、バックパッカーという、バックを背負った若者に出会ったことがきっかけだった。その後、美月は両親に、「バックス」という名前で弟をお願いした。両親は反対したが、美月のしつこさに負け、ようやく名前を受け入れた。この話を聞いたバックスは、感慨深く、美月との距離が縮まった気がした。
そして、美月は再びクラスメイトに話しかけることができ、いじめは解消した。美月の無口が続いていた理由は、それだけであった。
最終的に、美月はバックスに、「バックス」という名前を出せるわけがないと頼んで、バックス君と言いにくそうに申し訳なさそうに言ったところ、バックスは少しくすっと笑った。
【自己採点】
感動的：8
笑える：4
悲しい：3
夢がある：7
怖さ：0
合計点：22
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