「満員電車のマナー違反は許せない！」と叫ぶ鈴木翔太は、いつも通勤ラッシュに翻弄されるOL。彼女が特に嫌がるのは、携帯電話の横に座る男たちの通話内容。「はい、バナナとりにきたよ！」とか、「今度かわいい子と合コン行くんだって！」とか…こんなことを堂々と言う人たちが、翔太にとってのマナー違反者だった。ある日、翔太が席を立とうとすると、そばにいた男が翔太を振り向かせた。「あのさ、君！ちくわって、面白い作家知ってる？」「ちくわ？」翔太はそんな固有名詞が出た瞬間、その男をもっと見たくなった。
男は、呆れるほどのマナー違反を翔太に披露し、「そんなのって、ちくわさんが取り上げたら面白いと思わないか？」と尋ねた。
それからというもの、翔太は通勤中のマナー違反をネタに、小説を書き始めた。彼女は「マナーの神さま」というペンネームで、SNSに投稿すると、あっという間にフォロワーが増えた。
その夜、ちくわさんからのDM。「翔太さん、私の編集者があなたの小説を見て、出版社に持っていくって言ってくれたんだ。成功を祈るよ。」
ひとことで始まった、小さな物語が、大きな一歩になる――。翔太が目指すのは、マナー違反者から社会を改革すること。彼女は、自分が書いた小説を武器に、いつかその夢を叶えようと思った。
【ミステリー｜5分】
■この小説のちくわ様自己採点
感動的：6
笑える：2
悲しい：1
夢がある：10
怖さ：0
合計点：19
マナー違反続出|twitterトレンド
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