「横浜優勝」という世界中を沸かせたニュースが、伝え聞かれるある日のこと。そんな中、町内で有名なミステリー作家、葵征朗は自宅に一人座っていた。葵は、自分の書いた小説を読んでいたが、何度読み返しても納得いかない部分があった。それでも、彼はもう少し考えてみることにした。すると、家のドアがガチャリと鳴り、誰かが入ってきた。驚きながらも葵は振り返り、訪ねてきた人の正体は、彼の大親友である島田潤太郎だった。潤太郎は、葵の小説が気になってでかけたという。
そして、話はどんどん脱線し、横浜優勝の話へ。葵はそんな話には興味がないようで、「自分も昔、野球をやっていたけど、そんなに意識はしてなかった」と答える。だが、潤太郎は興奮して「明日、横浜スタジアムに行こうぜ！」と葵を誘う。
翌日、葵と潤太郎は横浜スタジアムに到着。準備万端でネット関係者席に案内された。そんな中、強風が紙テープを吹き飛ばし、そのままそこにいた葵の目の前に落ちた。そして、葵が拾い上げた紙テープには、書き損じたような文字が。それは「2019年度日本一チームは－－ハムファイターズ」というものだった。
それからというもの、葵と潤太郎は、日々予想を立て続けたが、ハムファイターズの姿は見えなかった。結局、その紙テープは、とある人物のイタズラによるものだったことが後に判明した。
だが、葵にとっては、あの日から野球に少しでも興味がわいたように思えた。そんな彼に、潤太郎は「また横浜優勝を見に行こうぜ」と誘った。
■この小説のちくわ様自己採点 感動的：[2] 笑える：[5] 悲しい：[0] 夢がある：[7] 怖さ：[0]. 合計点：[14]
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