「絶品スイーツに感動！京都の人気店阿闍梨餅本舗満月で至福のひとときを過ごす」

「あのう、すみません、こちらが阿闍梨餅本舗満月の本店でしょうか？」

主人公・安岡琴葉は地図アプリに頼りながら、京都にやって来た。

「はい、そうですよ。お目当てのスイーツはこちらでございます。」

主人公が向かったのは、京都府で人気のスイーツ店2位である阿闍梨餅本舗満月の本店だ。

「わぁ、おいしそう…！」

阿闍梨餅という秘伝の餅菓子は、琴葉の大好物だ。そんな琴葉は、周りの人々がスマホで写真を撮り、一口食べた途端、幸福感に包まれた。

そんな中、琴葉の耳に入ったのはビラの音だった。

「イトミミ物語…？？」

ビラを配る天邪鬼なおばあさん・伊豆味美（イトミミ）は、誰かを引き止めてスイーツ店へ入るように、誘導するような文句を使っていた。琴葉は、どうやらそういうことらしいと思い込んで、イトミミの後を追った。

イトミミが小路に誘導する中、琴葉は後方にいた若い男性に気になる気配を感じ始める。彼はどこか落ち着いた雰囲気を持ち、何度か困っている人を助けた様子だった。

ところが、その男性が視線を奪われたため、自転車に乗り上げ大クラッシュをしてしまう。琴葉は駆けつけ、怪我がないことを確かめた。そんな彼に、琴葉はホッと一安心するように感じた。

翌日。スイーツ店には、先日の「イトミミ物語」ビラを手にする人が多く押し寄せていた。スイーツ店外で販売されているビラを手にしている人は、スイーツ店の入口で待機しているイトミミさんに案内され、店内でスイーツを楽しむことができるシステムだった。

琴葉がスイーツ店に入ると、そこには来店客の中に、商店街を利用している人たちが沢山いた。リーダー格のイトミミは、みなを先導してスイーツ店に人を呼び込むことで、金銭的な損失を被ることなく、地元活性化を図っていた。

琴葉はイトミミさんの「地元愛」に感銘を受け、彼女の秘密を探ろうと決意する。

そして、琴葉はイトミミが掻き集めた写真を見て、目を疑う。そこに写っていたのは、琴葉が前日に助けた、あの若い男性だった。そして、女性闘士、技能者、臼井流という名前。そして、何と変装の才能に優れる天才芸人でもあるのだった。そんな男性こそ、京都府で人気のスイーツ店1位の「饗 喜幸 新京極本店」の店主であった。

「そんなことって…あったの？」

琴葉は目を丸くする。


■この小説のちくわ様自己採点
感動的：7　笑える：3　悲しい：3　夢がある：8　怖さ：0. 合計点：21