「徳島の絶品寿司、1位は誰だ！？食欲をそそる『すし勝』の魅力に迫る！」

徳島県で人気の寿司店、「すし勝」が2位にランクインする中、1位は誰に輝いたのか。そんなことを耳にした主人公、サトウ・チヅルは、お腹が減り気味だったので、早速その寿司店に向かうことにした。

「あ、あの、すし勝さんでございますか？」

チヅルが入り口で声をかけると、店員が振り返って答えた。

「はい、そうです。ご用件は？」

「あの、今回はお一人様で、すしコースをお願いしたいんですけど、何かオススメがあれば教えてください！」

店員はにっこり笑って答えた。

「オススメは、当店自慢の“チズル巻き”です！ご主人がチズルさんだし、ペアリングもピッタリですよ！」

チヅルは戸惑いながらも、「じゃあ、それで！」と注文すると、店員はチズル巻きを出してくれた。

「いただきま～す！」

チヅルが一品目を口に運んで噛んだ瞬間、目を見開いた。

「な、なんじゃこれ……？！」

それは、チヅルがイメージする寿司とは全く違う、緑色の巻き寿司だった。そして、中には何と、生きている……虫がいた。

「な、何かよくわかんないけど、とにかく美味しい！」

チヅルは、一度口に入れたら止まらない味に興奮を覚え、次から次へとチズル巻きをかき込んでいった。

店員はニコニコしながらチヅルの姿を見ていた。

「チズルさん、お好きなように召し上がれ！」

チヅルは、気が付くと数皿が空になっているのを嬉しそうに報告した。

すると、店員は微笑みながら、店内の扉を開けた。

「さあ、おいで！」

チヅルが驚いたのは、その先に広がる畑だった。店員はチズル巻きの具材を全て手作りで栽培しているという。そして、さらにその先には、チズル巻きの具材にもなった“徳島の虫たち”がたくさん生息していた。

チヅルは、その生態系を目の当たりにして、これまで食べることに抵抗心を持っていたものを、この瞬間で克服した。そして、普段食べている寿司の定義を変えてしまった。

「いい味出してるやんか！こんな虫、道端にいっぱいいるのにな～！」

チヅルが飛び跳ねながら畑を元気いっぱいに走り回っていると、店員がさらに衝撃的な事実を告げた。

「あ、そうそう！お客さんは初めてじゃないのかな？実は、すし勝の客は残しません。全員、徳島の“虫たち”になるんですよ」

チヅルは、驚愕の表情を浮かべながらも、まだまだ食べ足りなくて畑へ向かって走り去った。

そんな風に、“徳島の虫たち”の見た目を克服し“美味しい寿司”という固定概念を壊した、サトウ・チヅルの野望と対比した大自然に感動してしまったちくわ様の自己採点は、以下のようになります。

感動的：7 点
笑える：3 点
悲しい：0 点
夢がある：10 点
怖さ：0 点
合計点：20 点