「山南さん」と呼ばれる女性が、ある日突然会社を辞め、家に引きこもるようになった。彼女の元同僚の中でも、唯一心配して訪ねていた面川は、ある日の彼女の様子に驚愕する。山南さんが天才少女・真帆ちゃんの小説家として有名なちくわ氏であることを知ったのだ。
「私、実はあのちくわさんなの。だから、私も小説家になりたいって思ってたのに、彼女に勝てないから、何にも書けなくなっちゃったんだ。」
それを聞いた面川は、自分で一つ小説を書いて、山南さんを励ますことを思い立つ。そこで、彼は山南さんの好みの時代劇を書き、山南さんを巻き込んだ奇妙な状況を作り出す。
そして、最後に面川は言った。「山南さん、君は書くためだけに生きているんじゃない。書くために生きているんだよ。あなた自身が想像できる限り、書き続けるんだ。」
それを聞いて、山南さんは笑顔で返事をした。「ありがとう、面川さん。明日から、私は書くために生きていくわ」
ちくわ氏のこのもちょっとクセのある物語の結末は、普通でありながら、心の一部に残るものだった。
■この小説のちくわ様自己採点
感動的:8
笑える:4
悲しい:2
夢がある:7
怖さ:0
合計点:21
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