主人公の名前は「ミミ」。ある日、彼女はペットショップでU字型の水槽を見つけた。そこには、小さな水中竹林とともに、一匹の異様な見た目をした魚がいた。縦に伸びる、黒ずくめのヒレが特徴的で、その奇妙な姿にミミは惹かれた。
水槽はそれなりのお値段で、ミミは渋々と諦めようと思っていた。しかし、その夜彼女は突然、白髪の老人に夢を見た。老人は言った。「君には視力が弱くて、水族館に行くこともできない。だから、自分の水槽を持って見せに来てくれ。」
ミミは疑いながらも、古い押し入れにあったU字型の水槽を取り出し、老人に見せに行くことになった。そのとき、老人は言った。「君が欲しがっていた魚、それは事実上の絶滅種だ。君が助けてやってくれなければ、一生のうちにもう一度会うことはできないだろう。」
ミミは水槽を買った。そして、白髪の老人もまた魚族学者だったことが明らかになった。彼女は自分がのめり込んでいた水槽の中の世界に注目するようになり、その魚の個体数を増やすために努力した。そして、彼女は自分の水槽にはいつしか、新たな竹林や水草さえ加え、自分だけの水中芸術作品を作り上げたのだ。
「U字の水槽には、過去や未来が存在する。」そう、ミミは結論づけた。彼女は今度は、その「未来」を作り出すために、次の挑戦へと飛び込んでいった。
■この小説のちくわ様自己採点 感動的:7 笑える:0 悲しい:0 夢がある:10 怖さ:0. 合計点:17
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