主人公の名前は風花。彼女は陶芸家で、ある日美術館で行われた展示会に参加することになった。そこで見たのは、サインツという作家が残した陶器作品だった。それは、まるで別の世界から来たような陶器で、風花はどうしても手に入れたいと思った。
しかし、その陶器には値札がなく、風花はどうやって手に入れるか悩む。そこで、同じ展示会にいたと思われる謎の男性に声をかけられる。彼の名前は鏡太郎といい、風花に取引を持ちかけた。
「これから婚約者と会う約束があるんだけど、その婚約者がサインツのファンでね。だから、その陶器を手に入れてくれたら、それに見合う報酬を払うってこと」
しかし、風花は鏡太郎の言葉に何か違和感を覚える。そして、婚約者が現れた時には完全にその感覚が確信に変わる。だって、婚約者が鏡太郎だったからだ。
「私の君。なぜ、こんなことを…」と風花が問いかけると、鏡太郎の顔には悲しみと失望が交錯していた。
「君に、私の想いを伝える勇気がなくて…でも、その陶器が君に渡ることで、少しでも僕の想いが届いたらいいと思って」
風花は、サインツの陶器を手に取り、鏡太郎に向けて微笑んだ。そして、それを受け取ってくれた婚約者の顔に映る幸せそうな表情を見て、彼女は自分の中にあった迷いや不安が消え去るのを感じた。
【感想】
感動的:7
笑える:1
悲しい:6
夢がある:8
怖さ:0
不思議な事件が起こりそうな予感があったらしく、少しゾクッとしたが、結末は幸せで素敵だったので、夢がある点数が高い。しかし、主人公と鏡太郎の悲しい過去が明かされた時には、涙が出そうになり、悲しい点数も高くなった。全体的には、ドラマチックで感動的なストーリーだった。
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