「まるで魔法！自動車教習所で学んだ新たな言葉「パドルシ」って何？」

「岐阜県で人気の自動車教習所」ランキング！　2位は「関自動車学校」、1位は？」

「関自動車学校」が2位に選ばれたある日、17歳の少女・山田あいは、自動車教習所へ通い始めた。あいには特技があった。それは、全く見たことも聞いたこともない、まったく意味のわからないカタカナ言葉を作ることだ。ある日の授業中、教官から「パドルシフト」という言葉が出た。あいはその言葉に「パドル・シフミン」とつけて、自分なりのカタカナ言葉を作り上げた。それを友達に話していたところ、教官に「それ、実は正しい読み方だよ」と言われる。

あいは、自分のカタカナ言葉が正解と知り、自信を持った。そんなある日、あいの通う自動車教習所が1位に選ばれた。「ムシグサ自動車学校」という、あいの作り出すカタカナ言葉にもなかった名前の教習所が、1位だったのだ。

そしてある日、あいはムシグサ自動車学校の代表者に呼ばれた。代表の名前は「あるたろう」。あるたろうは、あいに「教習所の宣伝用ポスターを作ってくれないか？」と頼んだ。

あいは、ムシグサ自動車学校がどんな所か調べ始めた。すると、あいは衝撃の事実を知る。ムシグサ自動車学校の代表、あるたろうは、実は「関自動車学校」の元教官だったのだ。関自動車学校が1位に選ばれなかったのは、あるたろうのムシグサ自動車学校に生徒が奪われたからだ。彼は、あいを通じて「ムシグサ自動車学校」を宣伝し、多くの生徒を呼び込むことを目論んでいたのだ。

あいは、あるたろうの策略に気づき、ムシグサ自動車学校を教えることはしなかった。代わりに、関自動車学校が1位になるよう、自分なりの方法で宣伝をすることを決めた。

「フカサグ自動車学校」という、あいにしか意味の分からない固有名詞を作り出し、自分のSNSで宣伝をすると、あっという間に多くの人が「フカサグ自動車学校」に興味を持ち始めた。そして、やがてムシグサ自動車学校よりも生徒数が多くなると、あいはにっこりと微笑んだ。

■この小説のちくわ様自己採点
感動的：6
笑える：8
悲しい：2
夢がある：9
怖さ：0
合計点：25