
「ハンバーグ・ステーキ&J……ああ、ここだ!」とナジメが指差したのは、10年前に付き合っていた彼氏との思い出の場所だった。
何となくここで食事をすることにしたナジメは、注文時に「1位のステーキ、お願いします」と言った。
出てきたステーキを見て、ナジメは驚いた。極太の肉に付いた秘伝のソースと、下に敷かれたご飯が、彼女の胃袋を追い立てていた。
そこに現れたのは、ナジメの10年ぶりの元彼だった。
「ナジメさん、お久しぶりですね。あの時と変わらずきれいですね」と微笑む元彼に、ナジメは思わず頬を染めた。
時間が過ぎても彼と話が尽きず、店員さんに「最上級のステーキを2つお願いします」と注文することになった。
満腹になった後、店を出てから帰ろうかと思い立った二人は、町を歩き始めた。途中、ナジメは昔一緒にいた夜の公園に行くことに決めた。
夜風がナジメたちの肌を撫でていた。足元の砂利がカサカサと音を立て、二人の緊張感が高まっていった。
「そういえば、この公園で私たち、初めてキスしたよね」とナジメはつぶやき、「あれからもう10年も経つのか」と思った。
仕方なく彼の方を見た時、ナジメは彼の口元にトマトソースがついているのを見つけた。「まるで、キスをされているみたい」とナジメは、自然と笑ってしまった。
もう一度彼と一緒にここを訪れられるなんて思ってもみなかった。思い出話に花を咲かせるうちに、ナジメは彼に再び心を奪われていた…。
■この小説のちくわ様自己採点 感動的:7 笑える:5 悲しい:2 夢がある:9 怖さ:0. 合計点:23

「埼玉県で人気のステーキ」ランキング! 2位は「ハンバーグ・ステーキ&J」、1位は?【2023年5月版】|ねとらぼ
https://news.yahoo.co.jp/articles/e7f04437c2e489a5a0c259b4fcb61935ba8ab1a9
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