【超話題の小説家が贈る！荒川区ディスカウントスーパー勤務女子の転職ドラマ】「新鮮市場 町屋店」から大手スーパーマーケットへ!? 1位に輝く熱い戦いが始まる！

荒川区で人気のディスカウントスーパー、「新鮮市場 町屋店」に勤めるナナミは、ある日出勤前に電話を受ける。それは、大手スーパーマーケット「フレッシュランド」からのスカウトだった。

「ナナミさん、いまどき1位になれるチャンスがあるかもしれませんよ」

そんな魅力的な言葉にナナミは動揺するが、同僚たちは彼女が悩んでいるのを見抜き、アドバイスを送る。しかし、彼らはナナミに対して独自の思惑を持っていた。

「ナナミちゃん、オレんちの親父がそこのスーパーに嫁がせたいってよ」

「なにいってんの？ そんなの悪魔のささやきか」

「でも、ナナミちゃんなら、相手に合いそうだよ」

「えっ？ な、なんでそんなこと言われるの？」

「いや、なんでも最近さ、髪の毛に染色剤入ってんじゃないかって話になってんだよね」

「ちょっ、それって、なんで私に……」

「それカラクリだよ、よく見てみたら、みんな現実逃避してんの。でも、それ僕らみんなが思うんだけどね」

「……どうして、そんなことになっちゃうの？」

「いや、それがさ、世界的に変な流行りがあるからさ」

「世界的に？」

「そう、『ボイニーク・シンドローム』っていうのがあるんだよ」

「ボイニーク・シンドローム？」

「そうそう、それだよ。なんでも、過度の情報社会とか、身近なストレスや味気ない生活環境とかが原因で、自分を見失ってしまう病気なんだって」

そうして、ナナミは、自分が世界的な流行病の影響下にあると知ることになる。そして、彼女の決断は、全く意外な方向へと向かっていった。

【感想】

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：2 笑える：5 悲しい：4 夢がある：3 怖さ：0. 合計点：14