『沢田研二シングル愛好者の友人からの面倒な質問に突然の変化！？』

吉田真樹は、何かにつけて「沢田研二のシングル曲で好きな曲はなに？」と聞いてくる友人だった。毎回同じ質問を受ける度に、私は少なからず面倒くささを感じていた。

ある日、真樹はいつものようにその質問をぶつけてきた。私はいつもと同じ返事をするつもりだったが、今日は違った。

「ねえ、吉井。今度の小説の主人公について考えているんだけど、ちょっとアドバイスをくれないかな？」

真樹の突然の話題転換に戸惑いながらも、私は興味津々で聞き返した。

「そうなの？ 何の小説なの？」

「さあ、まだ決まってないんだけど、どんなジャンルがいいかなって思って。例えば、ラブロマンスとかミステリーとか、日常系とか、何が面白そうかな？」

私は苦笑いしながら考え込んだ。真樹はいつも面倒くさい質問をするくせに、面白いことを考えるのが得意だった。だからと言って、私が代わりに考える必要はないのに。

「まあ、じゃあミステリーで行ってみてはどうだろう？」

真樹は興味津々の表情でうなずいた。

「いいね！ それで、主人公になる人って名前は何がいいかな？」

私は目を細めながら考えた。風変わりな名前が似合いそうな主人公、それもミステリーの世界にぴったりな名前を。

「じゃあ、主人公の名前は『桜木謎子』っていうのはどうかな？」

真樹は目を輝かせながら頷いた。

「いいね！ それで、どんな事件に巻き込まれるかな？」

私は意地悪な笑みを浮かべながら答えた。

「思いもよらない事件に巻き込まれるよ。例えば、『桜木謎子』が『沢田研二』のシングル曲の歌詞の謎を解くために奮闘する、っていう感じかな？」

真樹は興味津々の様子で手を叩いた。

「それ、面白い！ それなら『シングル・ラヴァーの告発』っていう曲が舞台になって、桜木謎子が事件解決に奔走するっていう展開がいいかも！」

私は少し驚いたが、同時に納得した。やはり真樹は面倒くさいけれど、面白いアイデアを持っているんだ。

「いいね、それがいい。じゃあ、桜木謎子が事件解決に向けて奮闘する姿を描いたミステリー小説、書いてみようかな。」

真樹は大喜びで手を叩いた。私は微笑みながら頷いた。

事件の謎、沢田研二のシングル曲の謎、そして桜木謎子の謎。それらが交錯するミステリー小説、「シングル・ラヴァーの告発」の物語が始まったのだ。

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：8 笑える：4 悲しい：2 夢がある：6 怖さ：3. 合計点：23