【緊急事態発生！OL夏音、観光地巡りの夢が崩れる…】

「神戸布引ハーブ園」だけでなく、兵庫県にはまだまだ知られていない魅力的な観光地がある。主人公の名前は夏音（なつね）といい、彼女は旅行会社で働くOLだ。彼女は観光地ランキングを見ながら、次の休暇で訪れる場所を探していた。

ある日、夏音は秘書室から声を掛けられる。「夏音さん、今日の総務の資料はまだできていないのですが…」と小綺麗な服装の秘書・羽紗子（はさこ）が言う。夏音は忙しい中でも、いつも笑顔で仕事をしている。

「大丈夫、私が手伝うから心配しないで。でも、ちょっと君に頼みたいことがあるんだ。私が休暇で行くべき観光地を決めるのを手伝ってくれないかな？」夏音は半分冗談めかして羽紗子に頼んだ。

羽紗子の目が輝いた。「私、兵庫県民なんですけど、兵庫の隠れた名所をいくつか知ってますよ。ぜひ教えてあげます！」と言うと、羽紗子はパソコンを開き、夏音にいくつかの観光地を紹介してくれた。

「2位は有馬温泉ですね。有馬温泉は古来より名湯として知られ、美肌効果もあります。ほかにも歴史ある建造物や名物料理も楽しめますよ。」

夏音は興味津々で聞き入っていると、羽紗子がニヤリと笑った。「でも、1位の観光地にはちょっとした驚きがあるんですよ。それは『兵庫ドラキュラ城』なんです。兵庫県赤穂市にあるヴァンパイアテーマパークで、夜のツアーは特に人気です。ドラキュラ伯爵の館やハロウィンイベントもあり、街中を歩けば吸血鬼やゴシックな風景が広がります。本物のドラキュラと出会えるかもしれませんよ」と羽紗子は得意げに語った。

夏音は目を丸くし、興奮の声を上げた。「それはすごい！まさに私の求めている意外性！兵庫ドラキュラ城に行くことに決めたわ！羽紗子、ありがとう！」

休暇がやってきた。夏音は期待に胸を膨らませながら兵庫ドラキュラ城へ向かった。真っ赤な夕陽が沈む頃、夏音は館内を探索していた。突然、暗がりから低い声が聞こえてきた。「ようこそ、我が城へ…」

ショックを受けた夏音は後ずさりするが、目の前には本物のドラキュラ伯爵が立っていた。「私の食事の時間に遅れてしまったようね。君の苦しみから逃れられることはない。さぁ、血を捧げなさい！」ドラキュラ伯爵が牙を剥き出し、夏音に迫ってくる。

すると、夏音が思わずパニックに陥る前に、ドラキュラ伯爵の横にちょこんと座っていたのは、羽紗子だった。「ドラキュラ伯爵の正体は、現地の俳優の方です。ちゃんとツアーガイドの人に言われた通り、この時間帯でツアーが行われるんです。ちなみに、私はここのイベントの企画者でもあるの。夏音さん、驚かせてごめんなさい」と羽紗子が謝った。

夏音は一瞬混乱したが、すぐに笑い出した。「本当に驚かせるのは得意なあなただってわかってるから、全然問題ないよ。それにしても、私がドラキュラ伯爵に食べられるなんて思っていなかったからね。完全にオチを作ってくれたわ！」夏音は救われたように羽紗子に感謝した。

夏音と羽紗子はその後、ドラキュラ伯爵と一緒に写真を撮ったり、イベントに参加したりして楽しい時間を過ごしたのだった。兵庫ドラキュラ城の旅は、夏音にとって一生の思い出となったのだ。

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：7 笑える：8 悲しい：0 夢がある：6 怖さ：3. 合計点：24