「ベストフレンドに再会した橘さんが、彼女の創作に慈しみの手を差し伸べる！必見の感動ストーリー！」

テーマ：ミステリー
主人公：橘 陽介（たちばな ようすけ）

「あっ、橘さん！ちょっと待ってください！」
散歩中の橘陽介は、通りすがりの声に立ち止まった。
相手は彼の小学校時代の友人、明石 美紀（あかし みき）だった。

「何か用かい？　久しぶりだね、美紀」
「実は、私、新しい小説のアイデアが浮かばなくて困っているんだよ」
悩む美紀に、橘は少し考え込んだ。

「そうだ！　最近、犬の人気ランキングが発表されたんだ。それをテーマにしたミステリー小説はどうだろう？」
美紀は興味津々の様子で応えた。

「それは面白そう！　でも、どういうストーリーにするの？」
「実は、『秋田犬』が2位だったんだけど、1位は公表されていないんだ。これをきっかけに、秘密裏に選ばれた犬の真相を探るんだ」

二人はワクワクしながらアイデアを膨らませていった。

数日後、橘と美紀は一緒に取材に出かけることになった。
調査場所は「ドッグカフェ わんこら」。このカフェは謎の犬たちに囲まれているといううわさが流れていた。

二人はカフェのドアを開けると、いきなり目の前に大きな鼻をした犬が現れた。
その犬は名前を理由もなく「ワンノリウス」と名乗った。

「君たちがここへ来た理由は、1位に選ばれた犬を探すためだと聞いたぞ」
驚く橘と美紀。しかし、「ワンノリウス」は微笑むと、一糸乱れぬマナーで二人に尋ねた。

「真実を知りたいなら、このカフェで一晩過ごしてみるといい。夜が明ければ、1位の犬に会えるかもしれん」

二人はカフェに泊まることに決めた。

深夜、カフェの中は怪しげな雰囲気に包まれていた。
橘と美紀はドキドキしながら、寝床に入ろうとした矢先、突然の停電が起こった。

暗闇の中、橘は何者かに引っ張られていくのを感じた。
急いで美紀の手を掴んで走り出し、脱出を試みるが、どんどん追い詰められていく。

とうとう二人は地下室に追い詰められた。
目を瞑る覚悟でいたその時、扉が開き、明かりが灯った。

「2位の秋田犬と1位の犬に会える場所にようこそ」

その光景に、二人は驚愕した。
地下室には、秋田犬のほかに、ランキング1位となった犬種が一匹いた。

「な、なぜこの場所にいるの？　お前こそ、なぜこのようなことをしていたんだ？」
橘が問い詰めると、1位の犬は微笑んで答えた。

「このカフェは、特別な存在である犬たちに運命の出会いをもたらす場所。ランキング1位になった犬は、ただの代表ではなく、犬たちの使命を果たしている存在なんだ」

驚愕の真実を知った橘と美紀は、その出会いを大切にすることを誓い、地下室を後にした。

彼らがカフェから出てくると、朝日が昇り、街が目覚め始めていた。
橘と美紀は改めてお互いの手を握り、新たな冒険へと歩み出すのだった。

【ちくわ様自己採点】
感動的：8
笑える：2
悲しい：0
夢がある：10
怖さ：6
合計点：26