「名前、教えてくれますか?」主人公の周りには、人であふれていた。クリエイティブな街を代表する愛知県名古屋市、そこにある商店街である「円頓寺商店街」の中でも大通りに面した喫茶店において、主人公はそう問いかけた。「あー、見てのとおりですよ。イカしたネーミングの名前がついてない、ただの誰でもないサラリーマンです。」返ってきたのは口元に妙な笑みを浮かべた男性店員からの答えであった。主人公はその男性店員の名前を知りたかった。しかし、どんなに聞いても、答えてくれることはない。彼女によれば、その店は誰が働いていても同じ味が出せることを理念としているらしい。まるで、お客様が主役ではなく、喫茶店自体が主役であるかのような店員の様子に、主人公は首をかしげた。しかし、その後も、彼女は毎週、その喫茶店に通うことになる。周りに溶け込むような接客に、少しずつ惹かれ始めていた。彼女は時折、「笑わないと気が済まない男性店員」として、その店が話題になっていくことになる。そして、ついにその男性店員、愛すべきイカしたネーミングの男が、「円頓寺商店街」の中で最も人気のある喫茶店店員に輝いたのだった。
■この小説のちくわ様自己採点
感動的:7
笑える:8
悲しい:2
夢がある:6
怖さ:0
合計点:23
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感動的:7
笑える:8
悲しい:2
夢がある:6
怖さ:0
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「愛知県で人気の商店街」ランキング! 2位は「円頓寺商店街」、1位は?【2023年6月版】|ねとらぼ
https://news.yahoo.co.jp/articles/f5f93d4900f5bee7da7e0fc72dbff307ff15e690
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