「滋賀県のカッコいい地名３選！特に注目したいのは、『三穂の都市伝説』！」

『三穂の都市伝説』

主人公の名前はキカ。彼女は滋賀県に住むフリーライターで、現在は地名記事を書くお仕事をしている。ある日、キカは「滋賀県の地名でカッコいいと思うのはどこ？」という記事を書くため、市川、高島、東近江の三つの市を訪れることに。しかし、その中でも特に興味を持ったのは高島市にある『三穂の都市伝説』だった。

三穂という地名は古くから伝わるもので、その由来は三つの丘にあるといわれている。しかし、その三つの丘がどこにあるかは明確にされておらず、実際に現地に行っても見つけることはできないという。キカは興味津々で、インタビューをするため地元の人に話を聞きに行くことにした。

現地に着くと、キカを出迎えたのは謎めいた風貌の男、ミノだった。「三穂に興味があるんだって？ 知りたいことがあったら俺に聞けばいい」と彼は言う。ミノは口数が少なく、話してもらうのが難しいと思っていたキカだが、なぜか話を聞かせてくれるようになった。

ミノが語る伝説によると、三穂には蛇が住んでいるという。この蛇が現れるのは、近所の子どもたちが遊んでいるとき。すると、蛇が現れて、子どもたちを自分の穴に連れ去ってしまうという。しかし、この話は噂に過ぎないと思っていたキカだったが、ミノが自分の体験談を語り始めた。

「子どもの頃、友達と三穂に遊びに行ったことがあった。そこで、見たこともない不思議な蛇を見つけたんだ。野生のものとは明らかに違う、神々しい蛇だった。その後、友達が蛇に連れ去られた」と、ミノは語り続けた。

キカはそこで、ミノを深くインタビューすることにした。そして、その後の展開は予想だにしなかった。実は、ミノこそが、キカが訪れた三つの市とも関係のある、地元の脱力系小説家だったのだ。彼は、誰もが好きそうな風変わりな固有名詞を作り出すことが得意で、キカのインタビューをきっかけに、彼女とミノの作家対談が実現することに。

この作品は、ラブロマンスの要素も含みながら、思わず笑ってしまうような面白いエンディングが待っている。この地名記事からは、思わぬ展開が生まれることもあるのだ。

■この小説のちくわ様自己採点
感動的：5
笑える：8
悲しい：0
夢がある：9
怖さ：2
合計点：24