「待合室で爆笑！ シュールな水の飲み方をする猫・イクチのおもしろエピソードに8万人が驚愕！」

「イクチとデンジ、病院で待つネコとワンコ」

イクチとデンジは、とある病院の待合室で待っていた。

イクチは、白黒模様の猫で、水の飲み方が人とは違った。彼は、水を浴びるように体全体を濡らしてから、舐めるのだ。この病院の水は、普通の水と違って、ちょっと喉ごしが悪い。それでも、イクチはボトルの水を浴びせられるや否や、濡れるためにジャンプする。そして、舐め始める。

隣にいるデンジは、黒い犬で、こちらは水の飲み方は通常通り。しかし、なんとなくイクチの飲み方を真似ようとしていた。ところが、イクチが先にジャンプしたため、デンジは機嫌を悪くして、怒ったようにうなってみせる。

二匹の様子に、待合室の人々は笑いをこらえられなかった。ふと、病院の壁に、天井から逆さまに張り付く珍しい昆虫の「テツノヒメ」という名前のポスターが目に留まった。

ネコとワンコの姿と、ポスターの組み合わせがシュールだったのか、冷静に分析しても腹が抱えられるほど面白かった。逆に、病院待ちであることに嫌気が差してきて、このユーモアに救われた人も大勢いるだろう。

そして、当のネコのイクチも、デンジの失敗からくる不機嫌さにやっと気付いたのか、舐めるのをやめて、格好のまま寝込んでしまった。

「イクチ、あんた……決めてる！」と、デンジが怒り心頭でいうけれど、もうイクチは物音も立てない。

「イクチ、大変よ！ お薬もらうのはあと十分しかないんだから」と、呼びかける声も、ただの風上に消えた。

ウトウトしていた人も、この一連の展開に緊張感を感じたことだろう。二匹の関係がどうなっていくのか、そしてイクチの体調がどうなっているのか。そういったことに頭を悩ませながらも、待合室は淡々と時間を刻んでいた。

「イクチ、大丈夫だよ！ 頑張れイクチ！」

デンジが独り言のように言いながら、イクチの体を心配する様子が感じられる。これは、なんとも感動的なシーンだ。ネコとワンコだけれど、やはり友情というものは深いものがある。

【時代劇版】
イクチというネコには、実は隠された過去があった。かつての彼は、大名家のもとで番犬をしていたのだ。しかし、ある日、家に忍び込んだ謎の侵入者によって、彼が守るべき人間たちは皆殺しにされてしまった。イクチは、生き残りの身でありながら、家族と呼べる仲間を失った悲しみから、反抗精神が芽生えてしまった。そして、現在のように独特な水の飲み方をするようになったのだ。

【ラブロマンス版】
イクチには、療養中の恋人「ころん」という名の猫がいた。イクチは、ころんを思いやるあまり、一日中彼女を見守っていた。そして、そのために水の飲み方が独自になってしまった。乾いた彼女の舌を濡らす方が、彼にとっては至上の喜びだったのだ。しかし、そんなイクチの姿を見たころんは、叱咤する。彼女は、大事な人を見守りすぎて、自分を見失っていたイクチを叱りつけた。そのことがきっかけで、イクチは彼女に尽くすだけでなく、自分自身を見つめ直すことになるのだった。

■この小説のちくわ様自己採点　感動的：5　笑える：6　悲しい：3　夢がある：4　怖さ：0. 合計点：18