「サバ落ち」と聞いて、主人公の刹那（せつな）は夏の思い出が浮かんできた。夏休みには毎年、母方の祖父母の家で過ごすことになっていた。刹那は穏やかな田舎の風景と、祖父母の優しさに癒されていた。しかし、ある年、夏の思い出が台無しになってしまった。当時、刹那は同級生の弓道部員である宮野と密かに想い合っていた。夏休み中も、彼のことが頭から離れずにいた。そして、ある日、祖父母が「今日は近くの川で釣りに行こう」と提案してきた。刹那はもちろん喜んで参加することになったが、その先で待ち受けていたのはサバ落ちだった。
川での釣りが盛んな地域だったため、祖父母と刹那たちは釣竿を持って川に入っていった。が、その時、川の水流が激しくなり、刹那と宮野は流されてしまった。助けを求める声も届かず、水の中で二人は必死に手を取り合ったが、宮野はサバ落ちしてしまい、残された刹那は悲しみに暮れた。
それからというもの、刹那は川に対する恐怖心を抱いてしまい、祖父母の家に行くこともできなくなってしまった。しかし、数年後になって偶然、宮野と再会することになり、刹那は勇気を出して話しかけた。その後も、二人は頻繁に連絡を取り合い、ついにお互いの想いが通じ合うことになった。
「サバ落ち」によって喪失したものを取り戻すことができた、そんな刹那の夏の思い出であった。
【ちくわ様自己採点】
感動的：8
笑える：1
悲しい：9
夢がある：8
怖さ：5
合計点：31
サバ落ち|twitterトレンド
コメント