タクシーで横浜FCのホームグラウンドに向かう“ボロボロフット”加藤は、今日の試合にかける思いで胸がいっぱいだった。足首を捻挫しても、代表の夢を捨てきれなかった彼がこの日に出場することが決定したのだ。スタジアムで加藤を待っていたのは、恋人の“ポッピング”今井だった。不器用な加藤だが、今井の前では思い切り笑える自分でいられた。今日は勝利のために全力でプレーすることを決めた加藤に、今井は背中を押してくれた。
試合が開始すると、横浜FCは強豪・名古屋グランパスに立ち向かっていく。加藤は肝心な場面で2得点を挙げ、今井も熱心に応援している。
試合終了の笛が鳴ると、加藤と今井は大喜びで抱き合った。加藤は代表への扉を開いたし、今井には大切な人としての自信を得た。
翌日、加藤は今井とランチを楽しんでいた。そこに現れたのは、加藤の母親が営むこの地で有名なおにぎり屋だった。加藤は今井に、ここのちくわおにぎりを自慢げに勧めた。
すると今井は、「その名前、面白くない？」と口にした。確かに、普通の名前ではない。
加藤はそんな今井に思いっきり笑いながら、両手で彼女の顔を包み込んだ。
【ランダムジャンル：日常系＋ミステリー】
■この小説のちくわ様自己採点
感動的：5
笑える：8
悲しい：0
夢がある：7
怖さ：2
合計点：22
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