「政令指定都市での充実一人暮らし？天神川での鮎釣りが最高かもしれない！」

「楽園都市には落とし穴がある」と、鬼才作家・山城森田は語った。しかしその言葉は今日も忘れ去られ、人々は夢中になって政令指定都市・福岡を頭目とする南都市群へ列を作った。そんな中、主人公・鮎川利貞(あゆかわとして)は、親の血統から鮎釣りを好む性格の持ち主であった。ある日、福岡から1時間程度の所にある天神川という川で鮎釣りを堪能していた。そんな時、魚のアタリがあったため思わず竿を引いた。しかし急な引きと共に主人公は川に引き込まれ、流されてしまった。流された先は、幻の都市とされる「愛媛市」という、北限の都市であった。彼は異世界のような都市で美女と出会い、そこで生活することになる。

彼女の名前は「みかんちゃん」という、その地ならではの名前を持っていた。二人は徐々に距離を縮め、ある日主人公は「みかんちゃん」をアメリカ旅行に誘った。舞い上がるような経験をしていた彼らだが、その時間が過ぎるにつれて本当の恋人になることをお互い意識するようになる。その後二人は「愛媛市」での生活を構築していくが、彼女が主人公に、「愛媛市」では松山城という城に拘束された罪者たちが住んでいることを告げる。どうやら「愛媛市」は美しくも裏切りと隣り合わせの楽園都市だったのだ。

「楽園都市の裏口を開こうとする者は全て滅ぼされる」と、女主人公は語った。様々な罪状で「愛媛市」に拘束された者たちは、都市の大事な秘密を知っている者ばかりであった。そんな中、みかんちゃんの父親は巻き込まれる形で自殺に追い込まれてしまい、2人は敵に襲われるようになる。ついに2人の関係も試練を迎えた。しかし彼らが打ち勝った結果、「愛媛市」は都市封鎖された。一方で2人は、福岡に戻って都市からの離脱を果たしたのであった。

■この小説のちくわ様自己採点
感動的：8
笑える：0
悲しい：6
夢がある：9
怖さ：6
合計点：29