『とあるナイチンゲール』主人公：ケイタロー
ある日の深夜、ケイタローは病院で働く看護師だった。今夜は特別な患者を担当することになっていた。
「こんばんは、ナイチンゲールさん。いい子に寝ていてね」
ナイチンゲールとはその患者の名前で、さすがに病院では本名を呼ぶことはなかった。しかし、その患者はどこか変わった雰囲気を持っていた。
「今晩も綺麗な歌声を聞かせてくれるのかな？」とケイタローは心配していた。
ナイチンゲールは以前から夜になると美しい歌声を披露してくれたが、最近は調子が悪い様子だった。
「びっくりしたぞ！ケイタロー！」
突然の声に、ケイタローは驚いて振り返ると、そこにはナイチンゲールと同じくらい変わった雰囲気を持つ女性がいた。
「あなたは…？」
「私はナイチンゲールと同じく、名前を持たない患者よ。私も歌がうまいのよね」
ケイタローは驚いたが、その女性の歌声は本当に美しかった。
続いて、ナイチンゲールの歌声も元気になっていき、二人の歌声が響き合った。
「ありがとう、ナイチンゲール。あなたと歌えて嬉しかったよ」
ナイチンゲールは笑って答えた。
「私たちは、そしてあなたも知らない、多くの人に愛されている。大丈夫、私たちはここで平和に暮らせるんだ」
外の夜が明ける頃、ナイチンゲールは静かに息を引き取った。
ケイタローは、ナイチンゲールが遺した美しい歌声を忘れることはできなかった。
感情分析
■この小説のちくわ様自己採点：感動的：8 笑える：0 悲しい：7 夢がある：5 怖さ：0. 合計点：20
第466回|twitterトレンド
コメント