「宮崎グルメの穴場！「三線亭」がグルメ誌特集で注目されるかもしれない！」

「樹のめし家」から離れた路地裏にある、穴場の食堂「三線亭」。そこでは、毎日おばあちゃんこと「三線のおばあちゃん」と、孫娘の「みなこちゃん」が、宮崎の郷土料理を提供していた。

ある日、おばあちゃんは、息子からの手紙を受け取った。そこには「三線亭で、宮崎県のグルメ誌の取材が入る。特集で紹介されるかもしれない。」と書かれていた。嬉しい一方で、緊張するおばあちゃんと、取材を担当する赤川さん。宮崎の人気定食の代表格「チキン南蛮」を提供された赤川さんは、何か気になるものがあるようで…。

「おばあちゃん、これってほんとにお客さんに人気なの？」

「もちろんよ、子どもたちにも大好評でしょ」

「そうなんだ…。でも、ちょっと足りない気がするんだよね」

おばあちゃんとみなこちゃんは、驚いたように顔を見合わせた。すると、おばあちゃんがふと思いついたように言った。

「あ、そういえば、この店にしかない裏メニューがあるのよ。それが人気なのよ」

そう言って、おばあちゃんは、手際よく「俺の唐揚げ」という新たな料理を作り始めた。

赤川さんは、興奮気味の表情でそれを見つめながら、何かを口に出した。

「これは…これは、記事のネタになるかもしれない！」

実は、赤川さんは、宮崎県のグルメ誌の記事を書くため、宮崎県を訪れたフリーライターだったのだ。

この日、「三線亭」で繰り広げられたドタバタ劇。新メニューの「俺の唐揚げ」が大ヒットし、さらに人気を博した。定食店だけでなく、個人的なこだわりも魅力的に伝わる「三線亭」は、その後も人気が続き、県外からのお客様も多く訪れるようになった。

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：[2] 笑える：[8] 悲しい：[0] 夢がある：[8] 怖さ：[0]. 合計点：[18]