ある日、江戸時代の街で、勝海舟の愛弟子である”剣鬼”と呼ばれる若武者、武蔵が暴れていた。武蔵は隻眼で、片腕がなく、強盗や殺人を繰り返していた。しかし、その様子を見守る人々は、彼の闘志と剣技に感嘆する一方、彼の運命を憂いていた。そんな中、剣鬼と対峙する男、寅之助が現れた。寅之助は、かつて宿敵であった剣鬼に勝つ為、自らの命を懸けて戦う。しかし、次々と敗北を繰り返す寅之助。やがて、彼の口から衝撃的な告白が飛び出した。
「お前、江戸っ子じゃねえだろ！？」
武蔵と剣鬼は驚愕する。その後、寅之助が語ったのは、自分が時空を超え、現代からやって来た者であるという衝撃の事実だった。
現代を舞台に、「富士山だけが見える街」と呼ばれる風変わりな街を生きる高校生、澪。彼女は、ある日歴史の教科書を読んでいた時、その中に現れた剣鬼の姿に強く惹かれる。そして、その夜、彼女が見たのは、剣鬼と戦う男、寅之助の夢だった。
自分が寅之助になると決めた澪は、彼女の学校に転校してきた。そして、語学学校に通いながら剣術を磨く。彼女の目的はただ一つ、時空を超えて、剣鬼の運命を変えることだった。
彼女が江戸に通じる時空に入り、剣鬼の姿を探し回ったが、見つからなかった。その時、彼女は目の前の古びた店に走りこんだ。店には、一人の男がいた。その男こそが、隻眼の剣士、剣鬼だった。
彼女が寅之助の姿で現れたことに、彼は驚きを隠せない。しかし、澪の言葉によって、彼女が時間を超えて来たことを悟る。そして、彼女が剣術を駆使して、寅之助を演じた時、彼の心にあるものが呼び覚まされた。
結局、歴史は変えられた。寅之助は現代に帰ることができた。剣鬼は彼女の剣技に興味を持ち、彼女を江戸に招いた。そして、二人は意気投合し、彼女は彼の剣術を継承することを決意する。
――剣鬼と時空を超えた若き剣士の物語。
■この小説のちくわ様自己採点 感動的：7 笑える：1 悲しい：2 夢がある：8 怖さ：1. 合計点：19
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