「永瀬廉入所12周年に感動!彼との出会いが私を小説家に導いた!」

「永瀬廉入所12周年って、何だかすごいことみたいだなあ」

イマジネーション豊かな星川ひなたは、図書館で見つけたニュース記事に興味津々だった。入所してから一年が経って、初めての節目を迎える永瀬廉が、どんな感想を持っているのかも気になるところだ。

ひょんなことから永瀬と知り合い、自分も小説家として頑張るようになったひなたは、永瀬に会いに行くことに。入所に来る度にお世話になっている廉華園に足を運び、そこで華園のお手伝いをしていた扇子を手に入れた。

「ありがとう、ひなたさん。新作小説に出てきそうな素敵な扇子だね」

微笑まれたひなたは、永瀬にある提案をする。

「廉君、入所12周年ってことでさ、パーティーみたいなのやらない?自分でミステリーゲーム考えるとか、楽しいかもしれないよ」

永瀬は、びっくりするほど喜んでくれた。

「いいね、いいね!ただし、脱退はさせないことを誓ってね」

華園に集めた、廉と友達たち。ゲームが始まる前、ひなたから提供された手作りスイーツに感動しているところへ、急に廉が現れた。

「皆、もう見つけたかな?盗まれた財宝を!」

廉の案内で、グループは財宝探しの旅に出る。しかし、途中で廉が行方不明に…。

午前4時、華園の庭でひなたは眠っている廉を見つけた。

「あの、廉君?何してるんですか?」

廉は、ポツリと一言こたえた。

「幽霊が出たから、ついてきたら迷子になった」

廉の顔には、生前見たこともないくらいの悲しい表情が浮かんでいた。ひなたは、廉が寂しさから作り出したフィクションをひらめいていた。

「廉君、皆は未だあなたを見つけられない。このまま現実から逃げるのは、もうやめようよ」

ふと下を向くと、廉の足元に小さな光るものがあった。

「よく見たら、これって……?」

そのとき、廉とひなたは口々に叫んだ。

「旅の神様がくれた玉鳳凰だ!」

「そうだ!あれが盗まれた財宝だったんだ」

そんなわけで、廉たちは思いがけない場所から財宝を奪われ、大満足のミステリーゲームを終えた。

■この小説のちくわ様自己採点: 感動的:6 笑える:8 悲しい:5 夢がある:7 怖さ:0. 合計点:26

永瀬廉入所12周年|twitterトレンド

コメント

タイトルとURLをコピーしました