主人公の名前は「雛乃（ひなの）」といいます。彼女は普段は家で本を読んだり、絵を描いたりして過ごしています。しかし、ある日を境に世界は一変してしまいました。政府から発せられた「ロックダウン」という命令で、人々は自宅に閉じ込められるようになったのです。家から出ることができなくなった雛乃は、少しずつ物資が足りなくなっていくことに気づきます。そこで、自分が育てている「肉球菜（にくきゅうさい）」という野菜を食べることにしました。肉球菜は、雛乃の両親が作り出した、人工的に作られた新種の野菜でした。それは、犬の肉球の形をした可愛らしい野菜であり、そこには多くの栄養素が含まれていました。
そんな中、新聞配達をしている「新聞屋隊（しんぶんやたい）」というグループが、雛乃の家にやってきました。「新聞はもういらないよ」と言った雛乃に、新聞屋隊は「新聞じゃないよ」と答えます。そして、新聞屋隊は肉球菜を探していると言いました。
新聞屋隊の言葉に驚いた雛乃は、肉球菜が毒素を含んでいて食べることができないという真実を知ります。しかし、肉球菜を食べなければ生き延びられない状況に陥ってしまった雛乃は、自分が生きるために大切な人たち（家族や友人たち）を肉球菜で毒殺したかもしれないという罪の意識に苛まれます。
「新聞屋隊」は、肉球菜によって命を落とした多くの人々の調査を行い、その原因と治療法を見つけ出すことができました。そして、ロックダウンが解かれる日がやってきました。雛乃は、罪悪感に苦しみながらも、新しい人生を始めることができたのでした。
■この小説のちくわ様自己採点
感動的：6
笑える：0
悲しい：8
夢がある：3
怖さ：0
合計点：17
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