「美食家たちを熱狂させる北海道のハンバーグランキング！トップを取った店に食べに行く！」

「北海道のハンバーグの名店」ランキング！　2位は「びらとり和牛専門店くろべこ」、1位は？【2023年3月16日時点／SARAH】という記事を読んでいたちくわは、胃が空いてきた。そこで、「くろべこ」に行くことに決めた。

主人公の名前は野良猫の「たらこ」。北海道在住のたらこは、毎日餌を探し回っている。今日は珍しいことに、餌場で美味しそうな匂いがした。「くろべこ」のハンバーグが食べたくて、外観をのぞき込むと、店内に人がたくさんいた。そのなかに白いスーツを着た男がいた。

思わず口笛を吹くたらこ。「くろべこ」のドアが開くと、店内に忍び寄るように入った。すると、白いスーツを着た男が次々と人々に話しかけていくのが目に入った。それを横目に、たらこは一人のお客さんの足元に座り込んだ。

「たらこだけど……胃が空いたなあ」と小さく呟くと、お客さんが優しく目を合わせ、手作りのハンバーグをくれた。その味は、たらこにとって、まるで人生で一番美味しいものだった。

店では忙しく働くスタッフたちが見え、たらこはぼんやりとした気分で店内を見ていた。しかしある瞬間、白いスーツの男が急に「本来はこんなことじゃないんだ」と話の腰を折るようなことを言った。たらこは不思議な気分になった。

結局、出口に立つことになったたらこ。店員が挨拶してくれた。外の空気を取り込みながら、足を止めることなく歩き続ける。その横を白いスーツを着た男が追いかけてきた。

「君、本当に美味しかったかい？」と聞く男に、たらこは「ハンバーグも美味しかったけど、あなたも美味しそうだよ」と答えた。男はニコッと笑って、姿を消した。

愛されるべきハンバーグ屋「くろべこ」と、白いスーツを着た謎の男との奇妙な出会いに胸キュンした、小さな猫の物語だった。

■この小説のちくわ様自己採点
感動的：8
笑える：1
悲しい：0
夢がある：7
怖さ：0
合計点：16