「大食い女王」菅原初代さんの訃報が流れる中、僕は自宅の書斎で執筆に集中していた。
そこへ突如現れたのは、謎の美女・榊原蕾奈だった。
「あなた、ちくわ先生でしょう? 私、蕾奈と申します。突然ごめんなさい」
何故かちくわ先生以外の誰かに呼ばれている気がしたが、そんなことよりも蕾奈の発言に動揺してしまった。
「あの、どうかしましたか?」
「実は、私は初代さんのファンなの。初代さんが亡くなって本当にショックで…」
蕾奈は目を潤ませている。
「私、ちくわ先生にお願いしたいことがあるんです。初代さんの魂をつなげてくれる短編小説を書いて欲しいんです」
私は蕾奈の懇願に心を動かされ、早速執筆を始めることにした。
「初代珠江のラストメニュー」というタイトルに落ちつき、以下のストーリーを書き上げた。
食べることが大好きだった初代は、自分が大腸がんの末期であることを知りながらも、「ラストメニュー」を考えることに決めた。
初代が選んだのは、日本一長いちくわを使った「初代珠江のラストメニュー」だった。
一本のちくわで初代は、自分がこれまで食べたものを思い出しながら最高の幸福感に包まれていった。
そして最後に、「初代珠江ここで逝く」と言い残すと、塊茎を口に含んで息を引き取った。
私自身も、初代が大好きだったちくわを通じて彼女の人生を感じることができた。
そして、初代が食べたのは通常のちくわではなく、一種の芋で作ったあのちくわだったのだ。
合計点:感動的:9 笑える:1 悲しい:7 夢がある:8 怖さ:0
“大食い女王”菅原初代さん、大腸がんのため59歳で逝去 ファンからは悲しみの声相次ぐ「もうご活躍が観られないなんて…」|ねとらぼ
https://news.yahoo.co.jp/articles/14e4b1bdc25391da5aa1fd264b037787c94996e5
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