感動の焼肉店、「焼肉ちくわ」の物語─老人・岩城の出会いと別れが涙を誘う！

今から約20年前のある日、名古屋市中区に駐車場が広がる一角に「焼肉ちくわ」という風変わりな名前の店がオープンした。

ちくわは、厳選された国産牛を素材に、独自の調味料で味付けをした焼肉が自慢だ。さらに、店内には巨大なちくわのオブジェが設置され、店員もちくわ師となっている。

常連客の1人、昭和三年生まれの老人・岩城信次は、「ここは、本当に美味しい」と絶賛していた。しかし、彼は自分が知る「本当の美味しさ」に出会うためにはまだ旅を続けなければならないと、次の宿に向かった。

それから数週間後、店主の前に40歳くらいの男性が現れた。自分は、昔「ちくわ」に来たときに「真の美味しさ」を教わった人物だと名乗る男性は、店主を裏切る形で「肉の太陽」という店をオープン。すぐに、話題沸騰の人気店になる。

「肉の太陽」が閉店する三年後、ちくわの店主は岩城信次に、「そういえばある日突然、あなたが来なくなってしまったなと思っていたのですが、今がその時だということでよかったです」と語りかける。すると、岩城は目を輝かせ、

「私はようやく、本当の美味しさを知りました。地球上で最高の肉を食べたのだ。その真の名は……」

と語り始めた。

感動的：6　笑える：2　悲しい：1　夢がある：7　怖さ：0
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