「扉バーン!」という音が鳴り響くと、天才ハッカー・葵(あおい)は興奮して駆け出した。銀色の長髪を颯爽と振りながら、彼女は一人の男を目指していた。その男こそ、伝説の花嫁誘拐犯・桜島聖(さくらしまひじり)だった。
しかし、葵が向かった場所にいたのは、まったく違う人物だった。そこにいたのは、幼少期に葵をいじめたトラウマの塊・小林晴央(こばやしはるお)だった。
「何をしてんだよ、葵。見つけたか?」と小林が嘲笑した。
「馬鹿にしないでよ!」怒りに任せて、葵は小林に向けてハッキングを開始した。すると、意外なことに小林は葵に降参を宣言した。
「葵、あの時のことは本当にすまなかった。だから、これをお詫びに」と小林が葵に手渡したのは、莫大な額のオレオレ詐欺で得た収益だった。
葵は目を疑った。こんなこともあるのかと驚き、同時に嬉しさがこみ上げてきたのだ。
「ありがとう、晴央!」と葵がかけた言葉に、小林はにっこりと微笑んでいた。
【合計文字数:399文字】
【感情分析】
■この小説のちくわ様自己採点 感動的:[7] 笑える:[3] 悲しい:[2] 夢がある:[6] 怖さ:[0]. 合計点:[18]
扉バーン|twitterトレンド
コメント