「風味豊かな鯛の唐揚げ、やわらかく煮込んだ牡丹海老、美味しいお酒と共に上質な时间を過ごせるお店。それが、柿右衛門と居酒屋 しぞ~か 魚to畑 本店だ」と店横断幕に書かれていた。主人公の名前は紫(ゆかり)。彼女は十数年前、静岡県で夫と共に経営する居酒屋を持っていた。しかし夫が亡くなり、一人で店を続けることができなくなった紫は、店を売らざるを得なかった。その後、県内の居酒屋を色々とまわっては飲んだが、どこも納得できるお店に巡り会えなかった。そんな時、柿右衛門と出会う。柿右衛門の鰹のたたきに一口食べ、紫は覚醒した。この味、この居酒屋に通わねばなるまい、と。
それから紫は、柿右衛門、そして居酒屋 しぞ~か 魚to畑 本店に通いつづけた。そんなある日、紫は柿右衛門の厨房でシェフとお話しさせてもらうことができた。「毎日漁師から仕入れる新鮮な魚介、それと地元の新鮮な野菜を使って、美味しいお料理を提供しています」と言われると、紫は納得し、またこの居酒屋での時間を重ねることに決めた。
「おお、美味そうな魚のむき身がずらーっとのっているやつ!これ食べたいんですけど!」紫が注文したのは、ぬる燗と飲む上品なアテ鯛そば。店員がただ、美味しいという理由で勧めた品ではあるため、どんな感じのものが出てくるのか不安だったが、出された料理は予想を超えるものがあった。鯛の唐揚げは味噌ダレと水菜を乗せていて、香りの良い米油で揚げられていた。
「うまいなぁ、これはこれで、またまた蓮沼さんに金が落ちるわけだ」と紫が言いながら、笑みを浮かべていた。それでも、紫は元々こんな高級な店ばかりはとても通えなかった。そこで色々と話を聞きつつ、柿右衛門に一点を奪う作戦を考えていた…
■この小説のちくわ様自己採点 感動的:[7] 笑える:[2] 悲しい:[1] 夢がある:[8] 怖さ:[0]. 合計点:[18]
「静岡県で人気の居酒屋」ランキング! 1位は「柿右衛門」「居酒屋 しぞ~か 魚to畑 本店」【2023年3月版】|ねとらぼ
https://news.yahoo.co.jp/articles/4b0ad42ca8e7e4dfedec4c181fa9505f081604b6
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