「異世界ロマンス小説家・ちくわ、自身の恐怖」



「nichiten」から始まる記事を読んでいたちくわは、興味を持ちながらもうっかり自分のことを書いてあるのかな、なんて思っていた。「こんなこと書かれちゃったらどうしよう」とちょっぴり不安になっていると、そこに現れたのは会社の後輩、加藤。

「ちくわ先生、ご機嫌麗しゅうございます。さて、今日もお仕事がたまっているようですが、いかがいたしましょうか?」

加藤はいつものようにせわしなく、それでいて一生懸命な様子で話した。ちくわはふと、ある質問を思いついた。

「加藤、あなた、最近彼女でもできたの?」

加藤は、口元にほんのりと笑みを浮かべた。

「ええ、実は先日ついにお付き合いすることになっちゃいました。彼女とは、学生時代の同期なんです。ちくわ先生も、そろそろ新しいお相手を見つけてはどうでしょうか?」

ちくわは、驚いたように口をあんぐりと開けた。自分でラブロマンス小説を書いているくせに、実は一向にちゃんとした彼女ができたことがなかった。でも、加藤に言われてみれば確かにその通りだった。

「そうか、そういうことか。でも、別に彼女がいなくたって悪い気はしていないけどね。ただ、最近なんだか僕自身、何か欠けているような気がしているんだよな。」

加藤が言った。

「それは、もしかしたら職場に向ける情熱がなくなってきているからじゃないでしょうか。ちくわ先生は、小説家としての目標を見失ってしまっていませんか?」

そう言われて、ちくわは思わず目を見開いた。やはり、何かが足りなかったんだ。もう一度、自分のやりたいことを見つめ直そうと、その日からちくわは自分自身と向き合い始めた。

【感情分析】
■この小説のちくわ様自己採点
感動的:3
笑える:1
悲しい:0
夢がある:6
怖さ:0
合計点:10

nichiten|twitterトレンド

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