『オリックス』
主人公はチクワトシ子(ちくわとしこ)という名の女性。彼女は小説家を目指しているが、なかなか出版されないでいた。そんなある日、彼女が休日を利用して図書館で取り組んでいた原稿をひとりの男性が読んでいるところに出くわする。男性・岩田(いわた)は彼女の原稿を褒めてくれ、お互いに意気投合してその場で友達になる。
後日、二人で茶屋に行くことになり、岩田は自身が株式への投資で成功したことを自慢する。その話の中で、取り巻く世界情勢についての分析や、小牧空港駐機場、東京タワーの不動産などの話になる。彼女は素直に聞いていたが、岩田の言葉に“オリックス”というワードが多用されていたことが気になった。
後日、彼女は図書館に戻り、オリックスについて調べることに。やがて、オリックスには野球チームがあることを知り、彼女は「岩田が野球好きだったのか」と、思い当たった。そして、その夜、岩田から彼女に連絡が入り、彼女は勢いで岩田にオリックスの応援に誘われる。
翌日、彼女は岩田と一緒にオリックスの試合を見に行くことになる。その席で、岩田は彼女に好意を寄せていることを打ち明ける。初めは戸惑うチクワトシ子だったが、次第に岩田との時間を楽しむようになっていった。
この日を境に、チクワトシ子の小説にも変化が現れた。彼女はそれまでにはなかった“オリックス”をテーマにした作品を書き始め、“いい話だね”と言ってくれる友達も増えていった。そして、ある日、彼女の小説が出版されることに。それを知った岩田は、涙ながらに「応援してくれてありがとう」と言葉を残し、チクワトシ子と別れる。
その後、どうなったのか知っていたとしても、ここでは筆者は明かさない。それは筆者なりの完結であり、小説を書いたチクワトシ子が彼女自身の判断で決めることである。
■この小説のちくわ様自己採点
感動的:7
笑える:1
悲しい:3
夢がある:8
怖さ:0
合計点:19
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