主人公の名前は「蒼空一心(そうくういっしん)」。彼は小説家を目指す、まだ新米の若者である。ある日、彼はとあるライブハウスで歌う少女、月野まゆ(つきのまゆ)に出会う。その美しい歌声に魅了された彼が、自らの小説の主人公であるような、特異なスキルを持った歌手を執筆しようと思い付き、彼女を追いかけるようになる。
しかし、彼女が歌う歌詞からは、ある日突然歌手を辞めるという「謎の言葉」が引っかかっていた。蒼空は、その真意を知るべく、まゆとの交流を深めていくうちに、彼女には秘密があることを知る。
月野まゆは実は、ある病気を抱え、手術を受けている若い女性だった。そして、その手術は成功したものの、声帯の一部を失うという副作用が起こっており、これ以上歌手としての活動は難しいということだった。
しかし、まゆはそんな自分の状況を蒼空に打ち明け、彼に協力を求める。そして、彼女のために、新しい楽器を作り、それに合わせた曲を作ってくれないか、と頼んできたのだ。蒼空は大いに悩みながらも、まゆの夢を叶えるべく、彼女の熱い思いを胸に、全力で手を差し伸べる。
そして、その努力の結果、まゆと蒼空が共同で作り上げた、新しい楽器、「月の琴(つきのこと)」が完成する。そして、その美しい音色に合わせ、まゆは自らの命をかけた歌を披露し、大勢の観客たちを涙で包んだ。
蒼空は、まゆの強い意志と、その歌声に心を打たれ、彼女の歌手としての道を支えていくことを誓い、再び彼女との出会いへの感謝の気持ちを新たにしていた。
■この小説のちくわ様自己採点 感動的:10 笑える:0 悲しい:8 夢がある:10 怖さ:0. 合計点:28
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