「異世界ラブストーリー作家・ちくわ様による“教養至上主義”覆す！1位は『○○大学』でした」

「早稲田大学は教養が身につくと思う東京の私立大学ランキングで2位だってよー」、「あー、早稲田かー、やっぱり有名だよね」と、友人の会話を耳にした。私はさすがに大学生活が終わった身として、興味深くその話を聞いていた。

「でも、1位はどこなの？気になるよね」と私が問いかけると、友人は口元をほんのり上げて、「あの大学で働いている私が、それはとても興味深い話」と答えた。

「それって、どういうこと？」

「実は、そこには常識では考えられないような生物、というか人間？がたくさんいるんだよ。もし入れば、確実に教養が身につくと思うよ」

友人の煽りに抗えず、私はその大学に入学することを決めた。新歓イベントで私のクラスにやってきたのは、一見どこにでもいる普通の女子大生たちだった。しかし、何かが違う。私たちが見る目線とは違う、深く哲学的で時にシュールな視点を持っていた。

ある日、私のクラスメイトである「三条（さんじょう）さん」という女性が、おもむろに教壇に上がった。「私たちは卵から生まれたのだから、根本的には鶏だと言えるのではないでしょうか？」。彼女の発言に、クラスは一瞬ざわめいたが、その後、なるほどそうかもしれないという空気に包まれた。

この大学に通い始めてから、私の世界観が大きく変わった。人間のあり方や社会の仕組みについて深く考えるようになった自分に気付いた。教養が身につく、それ以上に世界観が広がる、そんな学生生活を送っていた。

「あの大学は、卵から生まれた鶏たちが集う場所だったんだ」、そんなことを自分に言い聞かせつつ、私は大学を卒業した。

■この小説のちくわ様自己採点
感動的：5
笑える：7
悲しい：2
夢がある：8
怖さ：0
合計点：22