名前は「まこと」。彼女は青空レストランで居眠りしていたら、聞き覚えのある音楽に目が覚めた。演奏しているのは、中学時代の部活仲間であり、現在大ヒット中のアーティスト「ゆず」だった。まことは感動しながらも、彼らと再会する勇気が出なかった。しかし、不意にゆずのボーカル・北川さんから話しかけられる。彼女が5歳のころに失踪した母親が、実は北川さんと同窓であったことを知ったまことは、真相を解明するために奔走することになる。
時代劇、ミステリー、ラブロマンスを巧みに融合させたレストラン小説。まことの母親がなぜ姿を消したのか、そして彼女がその運命を辿った理由が明かされるまで、読者を飽きさせない展開となっている。青空レストランは、まことが感動した音楽を流すだけでなく、人々の人生を変えるエネルギーを秘めていた。その中心人物である北川さんは、表舞台で周りに集まる人々を、まるでレストランで提供される料理のように、手間隙かけた音楽で癒していく。
■この小説のちくわ様自己採点 感動的：9 笑える：1 悲しい：7 夢がある：10 怖さ：1. 合計点：28
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