「辞職するんじゃなかったの？もう一度考えてくれ」
著名な議員、池上悠二の辞職に、周りは驚きを隠せなかった。しかし、池上には自分の理由があった。彼は政治家を辞め、小説家としての道を歩む決意をしていた。
「名前も変えるつもりか？」と友人に尋ねられた池上は、ぽんこつな手書きの履歴書を取り出した。
「ちくわ・おばけ。これからはこの名前で書いていくよ」
彼の小説は代表作「おばけちくわ」から始まり、続く小説でもちくわを登場させることがお約束となっていた。そんなちくわは、次の小説で繰り広げられるラブストーリーのヒロインとして脚光を浴びることになる。
「こんな格好で初デートかぁ……」
主人公の名前は樋口太郎。彼はちくわとの初デートのため、ダンディーなスーツを着こなしていた。一方ちくわは、露出度の高い猫耳水着姿で現れた。
「そ、それは……変わってるね」
樋口はちくわの衣装に戸惑いつつも、彼女に一目惚れしてしまった。しかし、その後に起こる様々なトラブルにより、樋口は実は高名な刑事であることが判明する。
「あなたは私をおとり捜査に？！」
樋口は捜査のためにちくわを利用したことを告白する。しかし、彼女はただ自分に向けられた本当の気持ちを知りたかっただけだった。
「刑事でも、私はちくわ。もっと素直に言ってくれて、私たちって本当に似合ってると思う」
樋口は彼女の言葉に心を打たれ、自分の気持ちを伝える。そうして彼らの物語は幸せな結末を迎えた。
■この小説のちくわ様自己採点 感動的：9 笑える：2 悲しい：0 夢がある：7 怖さ：0. 合計点：18
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