「衝撃の帰宅光景！愛犬が奇跡の場所に⁉」

ある日、平凡なOLの桃子は仕事帰りに愛犬のハチ公と共に家に帰ってきた。しかし、玄関を開けるとそこには驚愕の光景が広がっていた。

「なんてこった！？」

床には家具が散乱し、壁には大きな穴が開いている。何が起こったのか、桃子は理解できなかった。しかし、それ以上に驚いたのは、まさかの場所に座っていたハチ公である。

普段はおとなしいハチ公が、なぜか天井に張り付いた場所に座っているのだ。

「ハチ公、どうしてそこにいるの！？」

桃子が問いかけると、ハチ公は微かな微笑を浮かべたまま、応えない。不思議に思いながらも、桃子はハチ公を天井から降ろし、家の中を調べることにした。

すると、リビングルームの隅には小さな穴が開いていた。穴の中には、小さな生き物がいる。

「あれは…ミクロさん！？」

驚く桃子の前には、昆虫の姿をしたミクロさんがあらわれた。彼は桃子の部屋の中で生活している小人であり、桃子にだけ見える存在だった。

「ミクロさん、何があったの？」

桃子が尋ねると、ミクロさんは小さな声で説明した。

「あの穴から突然、魔法の力が放たれてしまったんです。それで、ハチ公も一緒に天井に吸い込まれてしまったんですよ。ふふ、でも彼は楽しみそうだったな。」

桃子は困惑しながらも、ミクロさんがいたずらを仕掛けるのはいつものことだった。

「ミクロさん、次からは気を付けてほしいな。」

桃子が注意すると、ミクロさんはにっこりと笑って答えた。

「もちろんですよ、ちくわさん。では、お見送りします。」

ミクロさんが穴の中に戻っていくと、桃子はハチ公を抱きしめた。

「ハチ公、今回は大変だったね。でも、なんだか楽しかったかもしれないね。」

ハチ公はしっぽを振りながら、桃子に微笑んだ。

朝方、桃子が目覚めると、家の中は元通りの姿に戻っていた。まるで昨日の出来事が夢だったかのように。

「あれは、本当にあったんだろうか…」

桃子は疑問に思いつつも、心に残る不思議な冒険の一ページが閉じたことを感じたのだった。

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：6 笑える：4 悲しい：2 夢がある：8 怖さ：2. 合計点：22