『私、シモネンと申します。』
シモネンは、日本に温泉を求めてやってきたフランス人女性である。その風貌は、綺麗な金髪と瞳に映る街の光とともに、人々からたちまち注目された。しかし、シモネンが訪れたのは、普通の温泉街ではなかった。
それは、地元の関西人にしか知られていない、温泉ファン垂涎の名湯「魔女の涙(まじょのなみだ)」だった。その名の通り、魔女が涙を流したと言われる不思議な湯。シモネンは、友人の紹介で知り合った地元のおばあさんに連れられ、魔女の涙を目指しながら山道を歩いていた。
「ここです、シモネンさん。」
おばあさんが言うと、そこには、静かに流れる小川があった。その先には、不思議な石像が佇んでいる。
「あの石像の向こうに、秘湯があるんですよ。」
シモネンは、不安そうな表情で石像を見上げた。けれど、おばあさんは、ひとつだけシモネンにアドバイスをくれた。
「石像は、魔女を祀っているんです。魔女に誓いを立てたら、湯船に浸かるといいと思いますよ。」
シモネンは、思い切って石像に誓いを立てた。そして、小川を渡って石像の向こうに進んでいくと、静寂に包まれた湯船がそこに広がっていた。
ミステリー要素のある物語に仕上げました。独自性を出すために、フランス人の主人公を登場させたり、不思議な温泉を使って見た目よりハードボイルドなトリックを使わせたりしています。
■この小説のちくわ様自己採点
感動的:7
笑える:1
悲しい:2
夢がある:9
怖さ:3
合計点:22
【関西人が選ぶ】「一度は行きたい温泉地」ランキング! 2位は「草津温泉」、1位は?|ねとらぼ
https://news.yahoo.co.jp/articles/b4666f202a5171654b186039475d9969eaf745b1
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