【大阪女子が辿り着いた禁断の甘い誘惑】

タイトル：「甘い罠」

ある日、大阪で暮らす主人公・横田香織（よこたかおり）は、兵庫県のクッキーの名店ランキングを見つけた。2位は「ツマガリ甲陽園本店」だという。香織は兵庫県出身ではないが、好奇心が湧き、そのお店への訪問を決めた。

着いた先は、甲陽園の住宅街にひっそりと佇む小さな洋菓子店だった。店内には甘い香りが漂い、美味しそうなクッキーが並んでいる。

「いらっしゃいませ！どうぞどうぞ。」

店主の名前は田村美奈子（たむらみなこ）という女性だった。彼女は優しさがにじみ出ており、どこか懐かしさを感じさせる存在だった。

香織は美奈子におすすめのクッキーを尋ねると、笑顔で「シュトーレン」と答えた。シュトーレンはドイツの伝統的なクリスマスケーキで、このお店の看板商品でもあった。

「お試しセットを用意しました。ぜひ召し上がってみてください。」

美奈子は小さな封筒に入ったクッキーを香織に手渡した。香織は興味津々で味わい、一口食べると、口の中に広がる風味に驚きを隠せなかった。

「これは…すごい！こんなに美味しいクッキーは初めてです！」香織は心の中で感激した。

その後、香織は甲陽園本店を何度も訪れ、美奈子との交流も深まった。話を聞くと、美奈子は旅好きであり、世界中のお菓子を研究し、自分なりのクリエーションを追求していることがわかった。

美奈子から聞いた話によると、シュトーレンはもともとドイツのお菓子だが、美奈子はそれを日本の風味にアレンジし、独自のクッキーとして再構築したのだという。

「お菓子は人の心を豊かにするもの。だから私は常に進化し続けるのです。」

ある日、香織は美奈子からシュトーレンに隠された秘密を聞かされる。それは、シュトーレンのなかには、甲陽園本店だけで取れる特産品である「甲陽園のルビー」という美しい赤い宝石がひとつ隠されているというものだった。

それを聞いた香織は、クッキーを購入してはルビーを探し続けた。そしてある日、ついに香織は一つのシュトーレンからルビーを見つけ出したのだ。

思いがけない発見に、香織は大興奮した。それはまるで宝探しのような冒険心と喜びが、彼女を駆り立てるのだった。

「美奈子さん、ルビーを見つけたんです！本当にこれは美しい宝石です！」

美奈子も嬉しそうに笑顔で香織を見つめ、優雅に頷いた。

「私のクッキーの中には、ひとつだけしかないまさに宝物が隠されているのですよ。それを見つける冒険を楽しむ人々に幸せを届けることが、私の喜びです。」

香織はときめく気持ちを抑えきれず、美奈子に感謝の気持ちを伝えた。そして、いつか自分も他の誰かに、特別な喜びや不思議な旅路を与えることができる作品を作り上げたい、と新たな夢を抱くのであった。

■この小説のちくわ様自己採点感動的：8 笑える：3 悲しい：1 夢がある：10 怖さ：0. 合計点：22