「愉快なワンコが扇風機に乗って笑いを届ける！」

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：8 笑える：9 悲しい：2 夢がある：7 怖さ：1. 合計点：27

タイトル: ワンコの贈り物

ある晴れた日、小さな町の商店街に響く笑い声が立ち込めていた。その日、人々はワンコに扮した愛犬が扇風機に乗っている姿に心を躍らせたのだ。その写真がネット上で共有されると、たちまち笑いと感動の渦が広がった。しかし、その驚くべき姿にはまだ見ぬオチが隠されていた。

主人公の名前は佐田川蓮子（さたがわ れんこ）といい、コーヒーショップ「ワンダフルカフェ」の店長を務めている。蓮子はワンダフルカフェのマスコットキャラクターであるワンコのゆるふわポスターを制作するため、とある図書館に訪れた。

「すみません、この図書館には絵画の資料はありますか？」と蓮子が尋ねると、図書館員はワンコの垂れ幕がかかったコーナーを指さした。

そこには、名画鑑賞会のポスターのために貸し出された数々の絵画が並んでいた。中には有名な画家の作品もあり、蓮子は興奮を隠せなかった。

しかし、図書館員の一人が運び出してくる風変わりな絵画があることに蓮子は気付いた。それは、題名も作者もなく、ただただワンコが扇風機に乗っているだけの絵画だった。

「これは一体なんですか？」驚きを隠せない蓮子が尋ねると、図書館員は微笑みながら語り始めた。

「これは数年前にこの町で起きた奇跡の一部なんですよ。ある日、夏の暑さに苦しんでいたあるコンビニの店員が、ワンコたちが快適に過ごせるようにと思いついたのが扇風機。しかし、ワンコが扇風機に乗っている姿を見た人々は、その善意に感動しました。その感動が絵画の形になったんですよ」

蓮子は興味津々で絵画を見つめた。そして、図書館から借り出した絵画をワンダフルカフェに飾ることを決めた。

その日から、ワンダフルカフェには笑顔あふれる人々が集まるようになった。蓮子は自分の店の人気の秘密がこの絵画にあるのではないかと考えた。

しかし、ある日、町に喧嘩っ早いドッグカフェ「グロウリーヴェイジー」がオープンすると、ワンダフルカフェの集客数は徐々に減少していった。困り果てた蓮子は再び図書館に向かった。

「どうすればワンダフルカフェを救えるでしょうか？」蓮子は図書館員に相談すると、彼女は笑みを浮かべて答えた。

「ワンダフルカフェのお客さんたちは、扇風機に乗るワンコの絵が好きなんですよ。だから、もっと驚きの要素を加えてみたらどうでしょう？」

その言葉を聞いた蓮子は、思いついた。そして、ワンダフルカフェには新たな絵画が掛かることとなった。

次の日から、ワンコが扇風機に乗っているだけの絵に様々な風変わりな要素が追加された。ワンコのタコ足、ワンコが宇宙を飛ぶ姿、ワンコが忍者に変身する姿など、蓮子の創意工夫が光った。

そして、ワンダフルカフェは再び人々の注目を浴びるようになった。グロウリーヴェイジーの客も感動してワンダフルカフェに押し寄せ、町の人々は笑顔を取り戻した。

この小さな町に起こった奇跡の絵画は、人々の心に笑顔を届けるために生まれたのかもしれない。

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：8 笑える：9 悲しい：2 夢がある：7 怖さ：1. 合計点：27