「旅するファッショニスタが松葉杖に!? 一大事！おしゃれさ崩れる!?」

山田しおりは、いつもおしゃれな靴を履いていた。彼女は旅行好きで、いつもどこかへ出かける時には、トレンディなスニーカーや可愛らしいパンプスを選んでいたのだ。

ある日、しおりは買い物中に転倒してしまい、足を怪我してしまった。病院で診察を受けると、幸い骨折ではなかったが、しばらくの間は松葉杖を使う必要があった。

「松葉杖でもおしゃれしたいなぁ。でも、病人っぽく見えたくないし…」

しおりは考え込んでいたが、ふと、雑誌の記事を思い出した。最近、ケガをしている人でも使える”病人感が出ない靴”を探していたのだ。

翌日、しおりは松葉杖をつきながら、ショッピングモールに足を運んだ。いくつかの店を回ってみたが、なかなかしおりの求めるデザインの靴は見つからない。がっかりしていると、ひとつの店で目に留まった一足の靴があった。

「これは…！」

シンプルで上品なデザインのブーツが、しおりの目を引いた。しかし、これが本当に松葉杖用の靴なのか不安になり、店員さんに尋ねてみると、なんと、このブーツは普通の靴なのだという。

「普段使いもできるし、ケガの時にもぴったりですよ。」

しおりは喜びの気持ちを隠しきれなかった。彼女はそのブーツを試し履きすると、とても歩きやすく、病人感は一切出ない。

「これはまさに私の求めていた靴！」

しおりは即座にブーツを購入し、その日から松葉杖をつきながらもおしゃれな足元をキープすることができた。

ところが、しおりの周りには彼女と同じように”治ってからも使える、病人感が出ない靴”を求める人たちが増え、ブーツは大ヒット商品となった。さらに、他の病院でもそのブーツが採用されるようになり、全国的に広まっていったのだ。

結局、しおりが始めたトレンドは、多くの人々のニーズに合致し、大成功を収めることとなった。彼女は自分の小さなアイデアが、多くの人たちに喜びと快適さを届けることができたことに、大きな感動を覚えた。

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：9 笑える：2 悲しい：0 夢がある：8 怖さ：0. 合計点：19