【炎上必至！ネット利用者権限制限の闇を描く新作小説】

X（Twitter）の利用規約が更新され、新たに「集団訴訟に参加する権利の放棄」などが追加された。その夜、町の喫茶店で大学生の主人公・石川健太は友人のユミコと待ち合わせをしていた。

「最近のネットサービスって、ますます利用者の権利を制限してきたよね」とユミコがつぶやいた。

健太は小説家を目指しているせいか、少し風変わりな固有名詞を連想した。「そういえば、『コトノハノツボ』っていうネット小説サイト、利用規約がすごいんだよ。『作品の無断転載禁止』というのはまだわかるけど、『登録者は芋を食べないことを誓う』っていうのがあるんだ」。

ユミコは興味津々で聞き入る。「それって、なんで芋を食べないことに？」

健太は不思議そうに首をかしげる。「調べてみたんだけど、どうやら『コトノハノツボ』の運営者が芋が苦手なんだって。だから利用者にも同じように、芋を食べない誓いを立てるように強制しているらしいよ。面白い世界だなぁ」

その時、喫茶店のテレビが拡声器の音にかき消された。「市庁舎前での抗議デモが発生し、Twitter利用者の集まりが『集団訴訟に参加する権利の放棄』に抗議しています」。

健太とユミコは目を見合わせる。彼らの周りの利用者たちは一様に不安な表情を浮かべていた。しかし、その中には怪しげな笑みを見せる者もいた。

「あれ、あなたたちも集団訴訟に参加するつもり？」と友人の仁科がいきなり現れた。

健太は思わず聞いてしまう。「なんで急にそんなこと聞くの？」

仁科はにやりと笑って答えた。「だって、ビッグサイトさんがさ、新たな規約で『集団訴訟に参加する権利の放棄』を追加したんだよ。じゃあ、逆に利用者みんなで集団訴訟を起こせばいいじゃん！そしたらたくさんの人が集まるし影響力もあるし、新たなビジネスのチャンスだと思いませんか？」

健太とユミコは驚きの表情を浮かべる。「でも、それって本当に可能なの？」

仁科はニヤリと笑って言った。「それは利用者たちが一致団結すればできるかどうかだね。つまり、一つの小さな行動が大きな力を生むことになるんだよ。ちょっと考える材料になりそうだね」

そして、３人は固く握手し、共に動く決意をしたのであった。

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：7 笑える：5 悲しい：2 夢がある：8 怖さ：1. 合計点：23