感動の一口！「伊奈波」和菓子に心を奪われた旅人あかりの物語。

日常系：

主人公の名前は「あかり」。あかりは愛知県を旅行する中で、偶然大口屋 布袋本店の店先を通りかかった。和菓子が大好きなあかりは、思わず足を止めて店内に入った。店員さんが薦めたのが「伊奈波（いなみなみ）」という和菓子だった。やわらかくトロける食感と、甘さの中に感じる上品な苦味に、あかりは心を奪われた。

心に残る和菓子を求めて、あかりは次々と和菓子屋を巡る旅を始める。しかし、どこに行っても伊奈波にはかなわない。あきらめかけたあかりは、ある日偶然見つけた「ねこまんま」という和菓子屋で、伊奈波にも匹敵するおいしさの和菓子「にゃんこ（猫？）」を発見する。

しかし、あかりが再び「ねこまんま」を訪れると、にゃんこは売り切れていた。落ち込むあかり。そのとき、店主のおばあさんがあかりに「にゃんこ」の秘密を教えてくれた。「にゃんこ」には、一つ一つの大きさや形が違うという。そのため、毎回食べる「にゃんこ」は微妙に違う味わいを楽しめるのだという。

あかりは、ねこまんまのおばあさんの甘い言葉と共に、焦りや寂しさと上手に付き合っていく方法を学び、和菓子探しの旅を続けるのだった。

■この小説のちくわ様自己採点 感動的：5 笑える：2 悲しい：3 夢がある：8 怖さ：0. 合計点：18