「恋人との旅行中、偶然撮影されたあのカップルの正体は…！？驚愕の事実が明かされる異世界ロマンス小説『彼女、知ってしまった』」

春日ゆり子は、自然が大好きな女性だ。そんな彼女は、今回初めての渡航先で夢中になった。日本にはないような絶景に、彼女は目を輝かせていた。彼女は一緒に旅行している恋人・佐藤健太と、楽しく過ごしていた。突然、彼女の目に飛び込んできたのは、大勢の観光客とともに写された、渡邊雄太と久慈暁子の2人の姿だった。彼女は知っている。彼女の友達即ち、彼女がラブロマンス小説の中で度々言及するNBAプレイヤーである、渡邊雄太のことだ。

「新婚旅行かしら？幸せそうな2人ね。」

彼女のことを想い、彼女は一緒に旅行する佐藤健太にキスをした。しかし、口付けが終わった瞬間、林の中から奇妙な声がした。

「魔法使いのかけらを見つけたら、100年間生きられると言われていて。それを見つけた！」

誰かが言ったと思われたが、どこから声がしたのかわからない。突然、さわやかで体育会系の男性、岩崎太郎（通称:たこ焼き先生）が現れ、彼女達に近づいた。

「君たちはここで何しているんだい？」

「ただ、世界に素晴らしい風景が存在するということを教えてくれないかしら？」

普通、旅行に出かける人は少しのんびりと過ごすものだ。しかし、春日ゆり子はとても元気な人で、たえずあちこちいろいろなことをする。そんな中で、岩崎太郎は突然、見せられた世界的に有名な風景に興味を持った。

「俺も、せっかくなので、その世界的に有名な絶景を見てみたい！」

岩崎太郎も、彼女達と一緒に観光名所へ出かけた。しかし、なぜか観光客達は、すぐに岩崎太郎を認識したのだ。

「あの人って、たこ焼き屋の先生じゃないの？」

「そうだよね！あの人、結構売れているよね！」

何故だろう、岩崎太郎はどこへ行っても観光客が押しかけてくる。彼は、本当に迷惑がったが、春日ゆり子が慰めてくれた。

「私たちは、限定スウィーツフォトスポットがあるお店に行きましょう！」

彼女の案に、岩崎太郎は大喜びした。待ち合わせ場所で、彼女達が待っていると、2つの変化が生じた。1つは、渡邊雄太と久慈暁子が現れたこと。もう1つは、春日ゆり子が岩崎太郎に求愛したことだ。

「あなたと焼きたてたこ焼きが食べたい。」

化けの皮が剥がれ、春日ゆり子は岩崎太郎にいきり立った。

「今の雷が落ちるところだ。」

岩崎太郎は、震え上がり、何も言えなかった。そんな数分の間に、岩崎太郎の身勝手な行動により、春日ゆり子の心が傷ついた。

感動的：2 笑える：7 悲しい：3 夢がある：8 怖さ：0 合計点：20