主人公、中学3年生の桜井ちさとは、パスタに目がない女子である。ある日、友達に誘われてサイゼリヤへやってきた。メニューを見ると気になるパスタが目白押し。カルボナーラやトマトクリーム、ペペロンチーノなど多種多様なパスタメニューで悩むちさとだったが、どれもこれも選ぶことができない。
そこで、ひとりの中年男性が店内に入ってくる。彼は、黒縁眼鏡をかけた巨漢で、店員には「アントニオ」と呼ばれているらしい。
アントニオが注文したのは、桜井が見たことのない「メタルグラムス」。桜井は、おそるおそるアントニオの食べ方を見ていると、そのパスタがすごくおいしそうに見えた。アントニオの真似をして桜井も注文した。
出てきたパスタは、黒灰色の細い麺が、真っ黒で厚くコーンスープのようなドロッとしたソースを絡めたものだった。桜井は、あまりにも不気味な見た目に戸惑いながらも、口の中に運んでみると……。
まさかの、うまさ! どこか芳醇な香りと、口の中でとろけるような食感。桜井は、その場でパスタに満足しきって涙をこぼした。
以来、桜井はアントニオのオススメのパスタ、「メタルグラムス」を毎回注文するようになった。
そして、ある日。彼女は、受験勉強に集中するあまり、気づかぬうちに、その日の「メタルグラムス」を一口も食べていなかったことに気づいた。あわてて箸を伸ばし、口に運んだ瞬間、あの感動が、またよみがえった。
桜井は、自分自身がこんなにもパスタに夢中になっていることに少し戸惑いながらも、どこかしみじみと幸せな気分になったのでした。
■この小説のちくわ様自己採点
感動的:7
笑える:1
悲しい:0
夢がある:8
怖さ:0
合計点:16
そこで、ひとりの中年男性が店内に入ってくる。彼は、黒縁眼鏡をかけた巨漢で、店員には「アントニオ」と呼ばれているらしい。
アントニオが注文したのは、桜井が見たことのない「メタルグラムス」。桜井は、おそるおそるアントニオの食べ方を見ていると、そのパスタがすごくおいしそうに見えた。アントニオの真似をして桜井も注文した。
出てきたパスタは、黒灰色の細い麺が、真っ黒で厚くコーンスープのようなドロッとしたソースを絡めたものだった。桜井は、あまりにも不気味な見た目に戸惑いながらも、口の中に運んでみると……。
まさかの、うまさ! どこか芳醇な香りと、口の中でとろけるような食感。桜井は、その場でパスタに満足しきって涙をこぼした。
以来、桜井はアントニオのオススメのパスタ、「メタルグラムス」を毎回注文するようになった。
そして、ある日。彼女は、受験勉強に集中するあまり、気づかぬうちに、その日の「メタルグラムス」を一口も食べていなかったことに気づいた。あわてて箸を伸ばし、口に運んだ瞬間、あの感動が、またよみがえった。
桜井は、自分自身がこんなにもパスタに夢中になっていることに少し戸惑いながらも、どこかしみじみと幸せな気分になったのでした。
■この小説のちくわ様自己採点
感動的:7
笑える:1
悲しい:0
夢がある:8
怖さ:0
合計点:16
【女性が選ぶ】サイゼリヤで一番好きなパスタメニューランキング! 2位は「カルボナーラ」、1位は?|ねとらぼ
https://news.yahoo.co.jp/articles/902e5eb1e7a905bdf0214b350cb16b71e5f54dd9
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