『一目惚れした男性にアクアでアプローチ！女性会社員の愛車が恋のキッカケに！』

タクシンという名の女性会社員が、トヨタの現行車種で一番おしゃれだと思う車が「アクア」と答えた。周りが「えっ？」と言う中、タクシンの語る理由は、「車内の色使いが素敵で、高級感があるから」というものだった。

ある日、タクシンはアクアを購入し、毎日乗っていた。その日も、会社から帰ってきて、車を降りようとした時、気になる男性に声をかけられた。「その車、凄いおしゃれで気になってたんですよね」と言われ、タクシンは自慢気に笑った。男性と会話を続けていたら、なんだか恋に落ちたような気持ちになった。

それからというもの、タクシンは出勤前にアクアの車内でメイクをするようになった。男性に会うためにも、毎日おしゃれにして車から降りるためだ。何度も出勤前に化粧直しをして、ハンドルを握っていた。しかし、ある日、追突事故を起こしてしまい、アクアは壊れてしまった。男性との思い出も、それで終わりだった。

タクシンは落ち込んでいたが、その夜、謎の男性から電話がかかってきた。「あなたが乗っていたアクア、修理はできます。ただし、車内のデザインや色使いは変えてしまいます。でも、あなたがきっと一番おしゃれだと思う車になる筈です」と言われた。タクシンは戸惑いながらも、修理を受けることにした。

そして、修理されたアクアを見たタクシンは、驚くことに、全部モノトーンの車内になっていた。でも、シックで品がある。その姿は、まさにタクシンが望む“一番おしゃれな車”そのものだった。謎の男性の正体もわからず、ただただ車内に座りながら、泣いてしまった。

■ この小説のちくわ様自己採点 感動的：5 笑える：2 悲しい：8 夢がある：6 怖さ：0. 合計点：21