「小学生おしゃべりが恋に落ちた相手との運命の出会い！突然起こった悲劇に涙が止まらない！」

今から10年前の春、名前は“おしゃべり”という小学五年生の少女がいた。いつも廊下で友達とお喋りしていた彼女は、学年で一番おしゃべりだったのだ。でもある日、彼女は転校生の男子・雅哉と出会ったことがきっかけで、話をする相手が彼一人になっていった。

そんなある日、おしゃべりは学校から帰る途中で倒れてしまった。道端で脚に激痛を感じ、その場にうずくまる彼女の前に現れたのは、“おにぎり”という雅哉の親友だった。彼は自分の肩をおしゃべりに貸し、図書館まで送り届けてくれたのだ。

その後、おしゃべりはおにぎりと親しくなり、一緒に時間を過ごすようになる。全く違う性格のふたりだったが、何故だか心地良い雰囲気になり、おしゃべりは好きな人が出来たことに気付いた。おにぎりも、おしゃべりには言えない気持ちを抱えていた。しかし、ふたりはともに告白することが出来ず、高校卒業後にはそれぞれ進路を選ばなければいけなくなって離ればなれになってしまった。

7年経ったある日、おしゃべりは勤めている会社で新人研修の講師として呼ばれていた。すると、そこにはおにぎりも研修生として参加していたのだった。お互いの抱えた気持ちを明かし、改めて想いを確認したふたりは、ついに結ばれることが出来た。

この物語は時代劇のような、少し古めかしい恋愛小説だ。しかし、おしゃべりやおにぎりといった風変わりな名前の登場人物や、どんどん心を通い合わせていく展開など、意外性のあるストーリーとなっている。

■この小説のちくわ様自己採点
感動的：8
笑える：2
悲しい：3
夢がある：9
怖さ：0
合計点：22