主人公の名前は芹沢琴音（せりざわことね）。彼女は普段は地味で目立たない大学生だが、実は隠れた才能を持っていた。それは小説家。彼女はインターネットに投稿する小説で大人気になり、「ちくわ」というハンドルネームでファンに支持されていた。ある日、彼女は大手出版社から出版の打診を受ける。待望の正式なデビューだ。しかも、初めての作品が当たり、アニメ化されることも決まっていた。彼女はその喜びと緊張で胸がいっぱいだった。
そして、刊行日前日。ネット上に「iDOME」という謎の言葉が飛び交い、何かが起きる予感が漂う。次の日、書店に並び始めた琴音の小説「君を愛する風景」は、手に取った人が口にする言葉は全く異なる内容の本に変わっていた。
調べてみると、その本の中身は、過去に自殺をした人たちの遺書だった。実際に読んで泣いてしまったという人々が続出していた。こんなことが起きてしまったら、琴音の作家生命は終わってしまう。
しかし、意外にも、この事件が彼女にとって大きなチャンスになるとは誰も思わなかった。琴音は自らの小説を作り変え、それをもとに続編を書きあげることに決めた。それが、本来の「君を愛する風景」とは全く別の物語だったからだ。そして、それが大ヒットする。
以来、彼女の小説は「iDOME」という現象の中でしか手に入らないという、不思議な評価を受けるようになった。しかし、彼女自身が書くものは、独自の進化を遂げ、読者からは「神の手」と呼ばれるようになった。
■この小説のちくわ様自己採点
感動的：8
笑える：1
悲しい：9
夢がある：10
怖さ：3
合計点：31
iDOMEフラゲ日|twitterトレンド
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