「サンレス」。それは、太陽を一切必要としない、唯一無二の植物だった。そして、その独特の光沢と色彩から、ある銀行家が真の愛を見出し、彼女に名付けた。主人公、サラ。彼女はある日、旅行で立ち寄った町で、たまたまサンレスに出会う。これまで見たこともなかった美しい色彩に、サラは感動し、すぐにその苗を購入する。
しかし、次の日から、どうも彼女の体調がおかしくなり始める。時には目眩、時には貧血、ひどいときは倒れるまでになってしまう。それが、サンレスのせいだと気付くのは、彼女が気がつかないうちに、すでに遅かった。
サラは一生懸命、自分の体を改善する方法を探した。専門家に相談し、複数の処方箋を試したが、全く改善が見られず、逆に悪化していくばかりだった。諦めかけたサラの元に、一人の老婦人が現れた。その老婦人は、ずっとサンレスに惹かれていた。彼女は、サラにサンレスを植える際に重要な事を教えた。それは「サンレスは人間の体力を奪ってしまう危険性がある」ということだった。
老婦人の言葉を聞いて、サラはサンレスを根こそぎ抜くことを決めた。しかし、彼女はサンレスに飲み込まれすぎ、取り出すことができない状態に陥っていた。そんな中、ある秘策を思いついた。サラは摘み取ったサンレスを、解明されなかった謎の化学物質につけた。サンレスは、その瞬間、見るも無残な姿に変貌した。それを見たサラは、悲しみのあまり泣き崩れた。同時に、彼女は、サンレスが持つ人間の体を奪う力に、どんな恐ろしい謎が隠されているのかを知るのだった。
■この小説のちくわ様自己採点 感動的：8 笑える：0 悲しい：10 夢がある：5 怖さ：7. 合計点：30
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